Bike of the Month -December-
 TRIUMPH TR5MX Avenger

 2003年のトリを飾るのは...スンマセン!私の愛車です。言い訳させて頂くと、色々と布石がありまして...来年2004年度は、英車全般にわたって紹介しようと思っていることから、トライアンフとBSAのアイノコ、と言えるこの車体を紹介しようかということ、また12月には長くかかったフルリビルドが完了する模様、ということです。
 ところが、これを公開している今は2004年2月だったりします...色々あって、なかなかアップできませんでした。遅れましたがご覧下さいませ...


 1970年代は、トライアンフの最後の栄光の時代でした。日本車の驚異が日に日に英国バイク産業を追いつめていく中でトライアンフの開発陣は焦りましたが、新しい車体を開発するだけの予算が親会社であるBSAから与えられず、帰省のバーチカルツインエンジンに改良を重ねていくしかありませんでした。いかに鬼才・ターナーの作り上げたエンジンと言えど、登場から40年を数えようというこの時代では流れに取り残されようとしていたのです。それでも開発陣の努力は実を結び、この時代のツインは機械的には見事に熟成されていたと言えるでしょう。
 しかし、1972年。親会社であるBSAが実質的に死に体となります。在庫車両として残った一つが、単気筒モデルのB50でした...

 B50は、60年代のモトクロス世界選手権で何度もチャンピオンに輝いている名車・B44 Victorの流れを汲み、排気量を500ccにボアアップ、オイルインフレームを採用したモデルです。バリエーションはロードタイプのB50SS「ゴールドスター」、トレールのB50T「ビクタートレール」そしてモトクロッサーであるB50MX「ビクター」でした。この中でも大量の在庫があったのがB50MX..ということで、BSAは苦肉の策を打ち出します。
 北米ではトライアンフのブランドネームは絶大であったことから、タンクにトライアンフ・ロゴを付け、マフラーを専用のものにして「TR5MX Avenger(アベンジャー)」として発売したのでした。(なお、現代まで続くヤマハ・SR400(そして元となったXT500)の開発の際には、B50SSが大いに参考になっています。)

 このような経緯ですから、この車体はBSAファンからは「BSAじゃないな」と鼻で笑われ、トライアンフファンからは鼻もひっかけられない、という悲しいモデルなのです...(泣)しかし、500cc単気筒の絶大なトルクは、乗って見ると背中を蹴っ飛ばされる様な加速感といい、実に楽しいバイクなのですが。

 さて、この車体ですが、マフラーはこれがノーマルの北米仕様「テリーマフラー」です(良く「ナンのパーツ?」と訊かれますが)。保安部品(ベーツライト、ストップランプ、キャリア)は後から付けたものです。エンジンは弱点であるコンロッドをCarilloのものに変更、クランクシャフトベアリング等はNSK等の現代日本製パーツを試行錯誤しながら専門業者に精密研磨してもらいました。ドライブギアはノーマルでは14で、これは凄まじい加速力という点では楽しい(普通にスロットルを開けるとポンポンとフロントが上がります)のですが、高速域で問題なため、16Tに変更しました...とまぁ、つらつら書いていくと何ページ書いても足りないので、これくらいにしておきます。
(一応、フルリビルドの過程は沢山のメモとデジカメ写真で記録してあります。オーナーも少なく、わざわざ公開する必要が無いと思われるのでhtml化はしませんが、御希望の方にはお見せするのは構いませんので、お気軽にどうぞ〜。)

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