Bike of the Month -May-
Tiger Cub TRIAL 196?
 1960年台は、T20タイガー・カブの時代でもありました。実用速度は街乗りレベルですが、10馬力(1961年以降には14.5馬力モデルも登場)というエンジンは堅牢で扱いやすく、199ccの小柄な車体は女性にも、また入門用バイクとしても人気がありました(70年代〜80年代に活躍した偉大なレーサーの多くが、そのキャリアをタイガー・カブから始めています)。
 残念ながら、時は日本車の台頭時代。より信頼性が高く、高性能な日本車群はT20のテリトリーを凄まじい勢いで制覇していきます。象徴的なのが、同名でもあるスズキのT20。250cc2サイクル2気筒・6速ミッション(タイガーカブは4速!)のこのマシンは、1966年の欧米登場以降160km/hに達する最高速で大人気となります。対抗したBSAバンタム(すでに当時はトライアンフの親会社)は惨敗を喫し、かくして小排気量車は日本の独壇場となったのでした。

 しかし、小さくトルクフルなタイガーカブのエンジンを愛するファンは、今でも沢山います。この車体の様なトライアル仕様車はバックヤードビルダーたちによって沢山製作され、今でも「ビンテージ・トライアル」というカテゴリーはイギリスで人気の旧車競技なのです。

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